
魚のことば
鯖折り(さばおり)とは 明治の相撲の本は「腰折キ」と書いた
鯖折り(さばおり)とは、相撲で相手の廻しを引きつけ、覆いかぶさって腰をくじく手。明治の相撲の本は見出しを「腰折キ」「挫き」とし、鯖折りは「俗に」「相撲社會の人々は」と断る呼び名でした。鯖の由来を書いた本は見つかりません。
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江戸期の本草書・食物書・魚譜の原本画像を実際に開いて、魚の名前・語源・漁法・食べ方がどう書かれていたかを確かめた記事です。

魚のことば
鯖折り(さばおり)とは、相撲で相手の廻しを引きつけ、覆いかぶさって腰をくじく手。明治の相撲の本は見出しを「腰折キ」「挫き」とし、鯖折りは「俗に」「相撲社會の人々は」と断る呼び名でした。鯖の由来を書いた本は見つかりません。
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魚へんの漢字
太刀魚の漢字は一文字なら魚へんに刀の「魛」。中国の字書では鮆魚の字で、『本草綱目』の鱭魚は川や湖の魚でした。益軒は「相似テ不同」、良安は鱭に太刀魚を当て、蘭山は誤りだと書きます。

ブリの出世魚の順番は関東でワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ、関西でツバス→ハマチ→メジロ→ブリ。加賀の料理書はコヅクラ・フクラギを自国の名と書き、天保2年の『魚鑑』は月と年数で呼び分けていました。

魚へんの漢字
ふぐの漢字は「河豚」と魚へんに复の「鰒」。『本草綱目』は豚の字を「豚言其味美也」、味のよさだと説きます。鰒は中国の字書では石につく貝の字で、江戸には「俗ニ河豚ト心得タルモノアリ」と書いた本がありました。

魚へんの漢字
魚へんに陸の右側(坴)の「鯥」はムツ。中国の字書では牛の形をした魚の字で、江戸の『和漢三才図会』はムツを「正字未詳」とした。鯥がムツの項の先頭に並ぶのは明治の『水産俗字集』です。

魚のことば
からすみの名前の由来を原本でたどります。明治の『言海』は「唐墨ノ義、形似タリ」。江戸の『和漢三才図会』は「形似墨而大」、『本朝食鑑』は「號唐墨」。サワラの子は「鰆墨」。

魚へんの漢字
魚へんに師で「鰤(ぶり)」。江戸の本が字の由来に挙げたのは師走ではなく中国の字書の「老魚」でした。『日本山海名産図会』は魚と師を合わせた字と説明。東京の市場では12月のぶりが1kg2,383円です。

魚のことば
「魚の目(うおのめ)」の由来を原本でたどります。明治の『言海』は「魚目〔形似タレバイフ〕」。元禄6年(1693年)の『救民妙薬』はすでに「魚目」に「うをのめ」と振り仮名、白米一粒のおまじないも。

魚のことば
「かまとと」の語源は「蒲鉾はとと(魚)か」と聞いたこととされます。明治40年の辞書で「蒲鉾」と「とと」を確かめ、「カマトト・ベビー」「かまとゝ族」など昭和30年前後の例を原本でたどります。

魚のことば
「阿漕(あこぎ)」の語源と意味を原本で確かめます。謡曲『阿漕』は神に供える網の浦で網を引いた漁師の話。寛政9年の『伊勢参宮名所図会』は、もとの歌は「あこぎの島にひく鯛の」だと書いていました。

魚のことば
鰯雲(いわし雲)の意味と由来を原本でたどります。天明3年の狂歌に「鰯くも」、江戸の季語の本は「鰯が寄る時の雲」、明治の露伴は「鰯などの群るゝ如く」。昭和の気象の本では巻積雲、鯖雲・うろこ雲とも。

魚のことば
「金魚の糞」の意味と由来を原本でたどります。天保12年の『滑稽和合人』では続編や長話を「長く引きずる」たとえ。明治44年に人が「金魚の糞の樣に繋がつて」、太宰治は「金魚が泳げば私もふらふらついて行く」。